Omiya Park Life

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by 大宮戦術談議会

背番号「3」の新たな道のり - 河本裕之選手は何を残し、誰が受け継ぐのか

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グイグイ前に出てこようとはせず、

静かに後ろからみんなを見守っている。

自分を必要以上に勇ましく見せようとしない。

 

そんなイメージがありながらも、

ピッチ上では誰よりも男らしい。

 

河本選手のそういうところに僕は、

ひいては僕と同じかそれ以上に応援している皆さんもまた、

惹かれているのではないでしょうか。



そんな、一番に推している選手だからこそ、

今回の契約更新は他のどの選手よりもうれしかったです。

 

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ですが、

色んな不安が先を見据えた時に生まれているのもまた事実です。



1つは、河本選手の盟友である

菊地選手の退団。

 

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河本選手と同じぐらい菊地選手も好き。

逆もまた然り。

どちらかに思いを馳せる時は二人セット。

そんな方も多いのではないでしょうか。

 

そして、

『どちらも最後までアルディージャでプレーしてほしい』

そうも願っていたのではないでしょうか。



しかし、菊地選手は

アルディージャと道を分かつこととなりました。

 

フロントを批判したいわけではありません。

 

アルディージャが多くの方々からご支援いただき、

それに伴った結果を示さなければいけないプロクラブとして在る以上、

「心情的には理解しているし、そうしたい」と思っていたとしても、

そうせざるをえない決断というものがあると改めて思い知った、という意味です。



そして金澤選手が引退を表明した時、



「サポーター歴=慎さんのプロ選手歴なんですよ、俺。」



ちくきくんが呟いたこの言葉を目に、耳にした時、

僕は不意に怖くなってしまいました。



『望もうが望むまいが、

大宮アルディージャの3番が河本裕之ではない日がいつかくる』

 

そう強く実感させられてしまったからです。



サポーターとは、

1人の選手を柱に自分のサポーター史を積み上げていく者です。



omiyadangikai.hatenablog.com

人によってはこんな風に、10年以上もの長い歴史を積み上げられるように

 

 

噂されているパンティッチ選手もそうですが、

これまでに獲得・トップ昇格させてきた最終ラインの選手の

ほとんど全員が、後方からのつなぎに特長をもった選手でした。


それは当然、河本選手にも同じ能力が求められているということでもあります。

 

現存戦力の中では河本選手が最も、

足元の技術とDFとしての資質を兼ね備えた選手であるということに

僕は疑いを持っていません。

 

この縦パスは狙いどころもそうでしたが、パスを出した姿勢までもが美しかった 

 

しかし、身体的な衰えは徐々にやってきます。

今はまだ経験と技術でカバーしてくれるでしょうが、

いつかは抑えが効かなくなってしまうのでしょう。

 

そうなった時に、

「大宮で引退したい」

と明言するほどの決意を持って来てくれた河本選手でも、

アルディージャを去らなくてはならないのでしょうか。

 

河本選手がいなくなってしまったNACK5スタジアムが、

サポーター元年=背番号3が河本選手であった時代からの僕には想像できません。

 

 

しかし、一度進んだ時の流れも、

その結果至った事実も変えられるはずはありません。

 

シオさんや金澤選手、清水慶記選手。

そして’キク’。

 

ベテランが去り、

チーム最年長として残った河本選手は明確に、

後輩に何かを残す立場となりました。

 

そして同時に契約更新を発表してくれた山越選手。

 

加入からこれまでのプレーは、

本人や周囲が期待していたとおりではないかもしれません。

しかし彼は、たくさんの悔しい思いをここまでしてきたでしょうし、

何よりも、’純粋なCB’の系譜にいる選手だからこそ、

今後河本選手が残してくれるもの、

そしてキクが残してくれたものを継いでいくべき存在だと思っています。

 

この試合で魅せてくれた身体を投げ出してのシュートブロックとその後の雄叫びに、よりキクの系譜を感じました
 

そういった何かの終わりと始まり、

引き継ぎに向けてのストーリーを、

来季からの僕らもまた、共有していかなくてはならないでしょう。

 

これまでなんとなく、

というか『チーム全体を等しく応援する存在であるべきだ』

という考えから今までのユニフォームすべてを12番にしていた僕ですが、

もしかすれば来季からは、

そのストーリーにより近く・深く寄り添っていきたいという願いから、

変わっているかもしれません。

 

 

 

 

1 + 2 =