Omiya Park Life

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by 大宮戦術談議会

菊地光将選手の契約満了について

www.ardija.co.jp

 

先日、菊地光将選手の退団が発表されました。

てっきり、大宮アルディージャで引退する選手だと考えていた選手だったので衝撃でしたね。

 

菊地選手は2012年に川崎フロンターレから大宮アルディージャに加入し、高校大学の同級生で、骨肉腫により半引退に追い込まれた塚本泰史の背番号2を引き継ぎました。
背番号2はレジェンドの奥野誠一郎が付けていた番号でもあるので、大宮アルディージャにとって重要な背番号です。

加入翌年の2013年から2018年までチームキャプテンを務めています。大宮の精神的支柱として長く戦ってきた姿は、現ロアッソ熊本のトップチームコーチである藤本主税を思い出させます。

 

大宮アルディージャに8年間所属していましたが、これは先日引退を発表した金澤慎選手、大宮アルディージャジュニアユース1期生の渡部大輔に続いて現チームで3番目に長い期間です。

 

所属していた8年間で、大宮アルディージャでは色々なことが起こりました。
菊地選手は近年の大宮アルディージャの喜びも悲しみも全て経験してきた選手だと言えるしょう。


2013年にはベルデニック監督の下で現ジュビロ磐田高橋祥平とCBコンビを組み、J1無敗記録を達成しました。一方でシーズン途中でベルデニック監督が解任され、後任の小倉勉監督の下で8連敗×2を経験します。あのときは本当に辛かった。
翌年の2014年では高橋祥平選手や片岡洋介選手とCBコンビを形成していました。この年の大宮アルディージャは初のJ2降格を経験します。

菊地選手の隣にはいつも河本裕之選手がいるイメージが強いと思います。2012年にJ1で残留争いをしていたベルデニック監督政権でも、当時レンタルで加入していた河本選手と共に鉄壁のCBコンビを形成していました。

2015年に二度目のJ2を戦うことになったチームに河本選手が完全移籍で復帰し、その年以降、J2優勝・J1最高順位の達成・2度目のJ2降格を共に経験することになります。

菊地選手・河本選手のCBコンビが大宮のストロングポイントの1つだったと言えると思います。重要なタイミングでCBコンビがチームを助けるゴールを決めるので「盾で殴るスタイル」なんて言葉が生まれるほどでした。菊地選手がチーム内のトップスコアラーだった時期もありましたね。

 

大宮加入後、毎年コンスタントにスタメン出場してきた菊地選手ですが、近年はケガによる稼働率の低下とパフォーマンスの低下が問題となっていたと思います。

しかし、空中戦や対人の強さや一定レベルのビルドアップの能力を持つので、J2でまだまだ第一線で戦える選手だと思います。大宮と対戦する試合以外で活躍している姿を見せてほしいです。J2上位クラブからオファーがきているのでは無いでしょうか?

 

菊地選手の退団でCBとしてプレーできる選手は7名(河本・山越・河面・高山・櫛引・西村・畑尾)となりました。
しかしながら、レンタルで名古屋から加入している櫛引の去就は不明であり(名古屋が編成面で問題を抱えている噂)、河本選手も加齢から来る稼働率の低下が心配されることから3バックで2020年シーズンを戦うには不安の残る状況です。そもそも2019年シーズン開幕当初からCBの枚数が足りていませんでしたが…。

ということで、CBの補強が今後行われると思います。CBの補強が行われない場合、2020年シーズンを4バックで戦うことになりますが、その場合もSBの選手の補強が必要となると思います。今後のDFの補強の傾向で来シーズンの形が見えてくるかもしれませんね。

 

U17ワールドカップに出場した大宮ユースのCB村上くんのトップチーム昇格もないと思われます。例年、トップチーム昇格のお知らせは11月に発表されていることから、未だに公式からトップ昇格のリリースがない村上選手は恐らく大学へ進学するのだと思います。

 

金澤選手・大前選手・清水選手・菊地選手の退団が発表され、大宮アルディージャで歴史を作ってきた選手の退団が相次ぎますが、大宮アルディージャが変わろうとしている証なのかもしれません。寂しいですけどね。
ユースとトップチームの融合・世代交代というのが高木政権下でのチームの目標の1つなのでしょう。事実、2019年シーズンは前年度と比較してユース出身者や生え抜き選手がメンバーに占める比率が大きくなってきています。

 

ハラハラドキドキなストーブリーグも続きますが、チームが良い方向に進むことを願っています。

 

では。