Omiya Park Life

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by 大宮戦術談議会

2019 MD15から見る考察 〜高木アルディージャ:破〜


【公式】ハイライト:柏レイソルvs大宮アルディージャ 明治安田生命J2リーグ 第15節 2019/5/26

 

結果 柏1-1大宮

 

 

0.身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ


エヴァ 1シーン③

 

ご安全に、メキシコ・マリ・イラストアリスです。

 

今回は真面目モードだにゃ。

 

試合の方は優勝候補相手にアウェイでドローに持ち込む展開と、結果だけ見ればとりあえず最低限の成果を上げた試合。

 

内容もアグレッシブな戦い方で、なかなかのグッドゲームやんけというのが初見での印象でした。

 

しかしその後、我々談議会連中を大いに悩ませることになろうとは、この時は誰も気付かなかったのであります。

 

既に他の者が記事を上げてますので、大凡は分かっている方もいらっしゃるとは思いますが、一体何が起きたのか。

 

そして、メキシコはこの試合をどう結論を付けるのか。

 

簡単に試合を振り返りながら書いていきたいと思います。

 

今回は希望的観測な推察に近い内容ですので、それでも良ければ暇つぶしにどうぞ。

 

ただ、是非皆さんも考えるきっかけにしてみて欲しいなと思います。

 

1.ここまでの高木大宮

振り返る前に、高木大宮のスタイルを確認しようず。

 

mexicorange.hatenadiary.jp

 

そんな時に便利なトリセツですが、流石にこれ読んで、さらに本記事読んで・・・だと疲れると思うので、ざっくり纏めると以下。

 

  • 攻撃は3-2-5、4-1-5でビルドアップ、HV、WB、STの連係が多いよ。
  • 守備は敵陣では5-2-3でプレッシング、プレスのタイミングは横パス等タイミング次第、サイドに誘導するよ。
  • 自陣では5-4-1でブロック守備。スペースを与えないよ。
  • カウンター対策(ネガトラ)はそこまで設計はされてないかもしれないけど、一応予防線的なのは張ってそうだよ。
  • こちらのカウンター(ポジトラ)が仕込まれてる様子は見受けられないよ。

 

という事です。

 

皆さん、まずこれを頭に入れておいて下さい。

 

2.柏戦レビュー

1)スカッド&嚙み合せ

ってことでスカッド&嚙み合せは以下の通り。

 

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大宮は前節からの変更はなし。柏については、江坂の出場が予想されてましたが、実際は瀬川でした。

 

まぁ結果的には瀬川で良かった、という所でもあります。

 

それにしても、オルンガ・クリス・江坂or瀬川って強烈すぎますね。

 

何でJ2いんのこいつら(笑)

 

2)試合全体を通した大宮の戦い方

本項については、大体他のメンバーが書いている内容なので、振り返り程度に見て下さい。

 

①攻守共通事項 「超攻撃的プレッシング」

まぁもう再三語られているので分かっていると思いますが、大宮はしょっぱなから敵陣でプレッシングをかけ、ショートカウンターを狙ってきます。

 

 

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図1

 

特徴的なのは、大宮のWBがかなり高い位置にまでプレッシングをかけていく点。

 

どうも柏はプレッシングを受けることが苦手のようで、その点は大宮側もスカウティング済。

 

所謂、超攻撃的プレッシングで柏を困惑させます。

 

 

ただ厳しかったのが、プレッシングがハマる時間帯はあったものの、そこから良い攻撃に繋がるシーンがあまり見られなかったこと。

 

あわせて、これまでカウンターで効果的な攻撃をしたことがほぼ無い大宮が、何故この形を取ったのか、という疑問が発生します。

 

この試合も、カウンターといえばこのシーンくらいでしょうか。

 


5/26・柏戦 42分 中盤でボールを奪った #15大山 のパスから #28富山 がヘディングシュート

 

またプレッシングの反作用とでも言いますか、次の通りスペースを晒していることにもなり、珍しくリスクを背負った戦術を採用してきた高木監督。

 

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図2

 

図2の様に、河面が相手WBにつくことで当然その背後は狙われます。

 

上手い事カバーし合えれば問題ないですが、結果中央やHSががら空きになってしまうなど、このシーンに限らず怖いシーンは多々ありました。

 

②攻撃面 「ロングボールと敵陣での攻撃」

また、中盤を経由せずにロングボールで一気に前方に繋ぐシーンも見受けられました。

 

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図3

 

ここから、サイドで崩そうと試みますが、敵のマークが厳しく防がれてしまいます。

 

やはり、従前の課題である崩し方のパターンが不足している分、敵陣に入ったところで結局は行き詰まりを見せてしまう。

 

ここは非常に問題かなと考えます。

 

③守備面「きたねぇ5-2-3」

上記①で記載した通り、敵陣では5-2-3の形で攻撃的なプレッシングをかけてきます。

 

では、自陣ではどうだったか。

 

前線からのプレッシングを含めて、この試合の大宮はマンマーク気味の守備をします。

 

結果として、いつもなら自陣で綺麗な5-4-1が出来るところが、この試合はきたねぇ5-2-3気味になっていた、とでも言ったらいいでしょうか(笑)

 

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図4

ただこの形は、前から行きたい所が、実際は柏に押し込まれてしまったという側面(WBが高い位置を取る等)によるものが大きいと思われ、試合全体の守備コンセプトとしては、スペースが出来ることを許容した上で、

 

とにかく奪いに行け(そしてさっさと攻撃に出よ)。

 

というものだったんだと思います。

 

3)その中での光明

とは言え、可能性を感じなかったのかといわれると、まぁあまり感じなかった訳ですが(笑)

 

でも、0%ではないんですね。

 


5/26・柏戦 16分 #28富山 のクロスから #10元紀 がダイレクトでシュート

 

このシーンですが、富山がサイドに流れて起点を作ることでチャンスが生まれました。

 

また、88分にも今度はファンマがサイドに流れて起点になるシーンもありました。

 

CFがサイドに流れることで、当然ながらマークはズレますし、スペースが生まれる可能性が高まります。

 

これにより、15分のシーンの様にチームで一番の決定力を誇る大前が空いたスペースに入り、中央でボールを持つシーンが多くなる=得点機が増えるのではないかと考えます。

 

これまでも何回かこういったシーンはありました。今後の発展に、少し期待をしておきましょう。

 

3.疑問点

さて、この項以降は考察の時間。皆さんも一緒に考えてみませんか。

 

まず、高木監督にはどのような印象がありますか。

 

リスクマネジメントが上手い監督、というのが俺の印象です。

 

であれば、今節は談議会各メンバー及びこの記事で書かせてもらった戦術を取った方が、リスクが少ないと踏んだと考えるのが妥当でしょう。

 

その具体的な理由は、Zdenko氏のブログでほぼ明確に語られていると思います。

 (これから投稿されるっぽいので、是非)

 

note.mu

 

一部内容見たけど、教授→名誉教授に格上げやな。

 

こうした内容を、めちゃくちゃ嚙み砕いて言語化したくなる俺氏ですが(馬鹿なので)、要は柏の設計された攻撃(秩序)に対し、大宮は「自らの弱点を最小化」するべく、リスクを許容した上でカオスな展開に持ち込もうとした。

 

と、いう事だと思います。

 

一方、全く解せない点が1つ。それは、もの凄いシンプルなことで、

 

それで本当に勝てると思ったのか?

 

という、勝敗に関すること。

 

今節はこれまでの戦術とは違うプランを選択してきました。

 

つまり高木監督の中での勝算は、「カオス>ここまで積み上げてきた戦術」だった。

 

確かに、ビルドアップに難がある大宮。押し込まれると、攻撃出来ずに殴り続けられる可能性は、大あり寄りのあり。

 

一方、他チームを殴り続けてきたものの、点が取れないのが柏。

 

結局、この試合は柏に19本ものシュートで殴られまくってますし、見た通り非常に危険なシーンも目立ちました(が、1得点)。

 

対する大宮は、あまりチャンスを作れず。前述の通り、リスクを許容した結果、下手すりゃ負けてました(が、引分け)。

 

また、この戦術に長けた選手を前線に配置したかというと、富山くらいでしょう。

 

目に見えて分かる大宮の課題は、

 

 

と、攻撃面による部分。

 

故に、高い位置で奪って即時攻撃に繋げたかった。これは分かる。

 

一方、強みはなんでしょう。

 

中央を制限しながらサイドに誘導するプレッシングと、自陣でのブロックを併用した、比較的安定感のある守備です。

 

つまりこの試合は、

 

弱みを打ち消すために、強みも捨てた

 

という事になります。

 

そうまでして、対柏用の戦術(戦術的な精度は、積み上げてきたものより劣る)を選択する必要があったのか?

 

それは妥当だったのか?

 

であれば、今まで積み上げてきた戦術で、双方のスタイルウォーズに持ち込む事も出来たのではないか?(或いは、柏用戦術との併用)

 

と考えたときに、この謎はもしかすると戦術面だけでは紐解けないのではないか?

 

等と思い始め、現在6日目。

 

ようやく、降りてきました。

 

俺の中で納得させることが出来たので、次項に纏めたいと思います。

 

4.考察 -守破離

 1)どうも引っかかる

元を辿ると、ずっと引っかかっているそもそもの原因は公式のプレビューからでした。

 

www.ardija.co.jp

 

以下、高木監督のコメントです。

 

(チームの状況について)

ここまで、リーグ戦の3分の1を終えました。序盤の結果で考えればスロースタートとなり、私のキャリアの中で初めて、入りが良くないシーズンでした。これまでのクラブではスタートダッシュを意識し、開幕戦に合わせて調整していましたが、個人の能力が高い大宮では、70%くらいの出来で開幕を迎え、シーズンを通してチームを成長させていこうと考えていました。選手同士のプレーがかみ合っていくことで、結果につながっていくはずだという考えです。 

 

(柏戦について)

柏は非常に力があるチームですが、誤解を恐れずに言うと、戦いやすい相手だと思います。互いに狙いとする戦い方が整理できていて、特長をつぶし合うような展開にはならないはずだからです。相手の特長を把握した上で実際に対峙し、相手のクオリティーやプレースピードなどに対応できるかの戦いになるでしょう。得点数こそ少ないとはいえ、撃陣は非常に強力なので、しっかりと対応したいと思います

 

高木監督は、シーズンを通してチーム作りをしていこうと考えてます。

 

その中で、柏戦については互いの特徴を潰すのではなく、それに対峙する戦いになるだろう、と見込んでいました。

 

確かに、柏の特徴には対峙しました。

 

ただ、こちらの特徴は出していないことから、コメントの整合性が取れないなぁと感じていました(まぁ、考えようによってはこのコメントから戦いが始まっていた、とも取れますが)。

 

どうにも引っかかったまま、宝くじ当たんねえかなぁ、仕事辞めたいなぁ等と思いながら、幾日か経過。

 

あれ、フレームワークとか作ろうとしてるけど、そういえば高木監督ってどんなサッカーしたいんだ?理想は?

 

という、今更な疑問が浮かんできます。そこで、一回最初に立ち返ってみました。

 

2)PSM松本山雅戦と高木監督の理想

この日は今節と真逆、極寒の中での試合でした。結局この試合用に買った長靴はこの日を境に履いてません。

 

ところで皆さん、内容覚えてますか?忘れた?ああ、俺もだぜ。

 

note.mu

 

※なんか久しぶりに見ると、心なしか初々しさを感じますね。

 

PSMは、キャンプ中に落とし込んだ内容がどの程度発揮出来るか。またファンへのお披露目も含めた、ある意味色々出来る場でもあります。

 

この試合では、攻撃面ではファンマのサイドに流れる動きや、2試合目のWBの攻撃参加、謎の練習生等が見られましたが、全体としてはプレスがハマらずDH脇を使われ、守備がかなり不安視されてました。

 

しかしそれ以降、自陣で5-4-1になる事、プレスのかけ方を改善する事で、結果的に安定感をもたらします。

 

これも初めから上手くいった訳ではなく、当初はライン間を使われる等の問題がありました。そういった課題は、試合を重ねるごとに徐々に改善されます。

 

1シーズンの中で行うチーム作りとしては、正しい文脈を経て今に至っている訳です。

 

一方、高木監督が目指す戦い方について。

 

シーズン前のインタビュー記事があります。

 

www.sponichi.co.jp

 

以下抜粋、

 

(どんなサッカーを目指しているのか)

J1でも戦えるチーム」に基準を置いていて、「J2のプレーでなく、J1の基準でやってほしい」と、選手にも言っている。例えば守備では、前線からボールを取りに行くのか、真ん中でセットして守るのか、リトリートして引いて守るか3つあるが、できるだけ高いレベルのプレーを求めていきたいので、最初からリトリートはあり得ない。そうしないとJ1に上がっても戦えないし、チームとしての力にならない。

 

(選手に求めること)

サッカーとしては、常にアクションを起こして攻める、守る、自分たちが動いてゲームを支配すること。精神的には常にチームを考えてほしい。これがないと、チームは勝てない。

 

(監督の理想のサッカー像)

「相手を閉じ込める」というもの。相手のコートでゲームを進め、ボールを取られた瞬間に取り返してまた早く攻める。こうして攻守の切り換えを素早くすれば、ボールを保持する時間が長くなる。グアルディオラバイエルンMでやっていたサッカーに似ているが、バイエルンMはショートパスだけでなく、ダイナミックなパスも使っていた。

 

というように、バイエルン時代のグアルディオラのサッカー(は無理だろうけども笑)を理想とし、リトリートから入る事なく、リアクションではなく自分たちからアクションを起こすサッカーを目指したいことが語られています。

 

つまり、敵陣でプレーする時間を長く作るべく、出来るだけ前で奪って攻撃を仕掛けたいという考えがベースにある監督という事になります。

 

その考えと今の現状を比べてみると、部分的には垣間見れるものの理想とは程遠い。

 

と、言えます。

 

3)守破離

さて、そろそろ核心に迫りたいと思います。

 

前述の通り、高木監督はシーズンを通して「J1基準」のチーム作りを念頭に置いてます。

 

であるならば、J2の中で最もJ1に近い存在である柏に対して、現状の戦い方をぶつけ、結果として負けたならばそこを修正していく、という方法もあったはずです。

 

しかし、それは行いませんでした。何故でしょう。

 

守破離という言葉があります。

 

kiyohikofree.com


 

「守」でベースを築き実践する、「破」で基礎を破りながら自分流のスタイルを模索する、「離」でオリジナルを築き上げる、というものです。ざっくり言うとな。

 

特に「守」は最も大事だと言われており、要はベースがなければ次のステップには進めないのです。

 

ハリルホジッチが解任された際に、本田△が強いチームには困った時に「帰るべき場所」があるように言ってましたが、「守」の部分はそこにあたると思います。

 

本項の1)の通り、高木監督はリーグ戦が1/3終わったことに触れ、シーズンを通してチームを成長させたい考えを公言しました。

 

そして、1/3を終えた所で守備と基本攻撃(サイドを起点とした攻撃)は整理された。

 

(と、言い切ってしまいます。証拠として、ここ数試合の大宮関係の戦術ブログって、大体同じようなことしか書いてないんですよね。よく見ると。)

 

つまり、最初の段階=守破離の「守」の段階は完了したと。

(因みに大宮の平均失点はリーグ5位、平均被シュート数はリーグ2位)

 

そこでようやく、次の段階である「破」へ移行出来ます。

 

攻撃面の課題が3つ程浮彫になっていることは、既に記述した通り。改めて書くと、

 

【攻撃面での3つの課題】

 

「破」の段階で、これらの改善を図ります。ここは言い切りたいと思います。

 

これら攻撃面の課題は、その反面としてチームのベースが固まってないと無いと、失敗した時に大惨事になりかねない。

 

つまり、「最悪ここに戻れば良い」というベースを作っておいて、ここから少しリスクを犯した攻撃・戦い方を構築しようという算段があるはずなのです。

 

なければ、今まで何だったんだという事になります。

 

では、どこから着手するか。恐らく全てを改善することはない、というか不可能です。流石に時間が足りない。

 

「守」でベースとなる部分をリーグ戦1/3分を費やして改善・安定させてきたことを考えると、この「破」の段階で取り組む大枠でのポイントは1つでしょう。

 

それはどこか。

 

ここで、監督が語っている理想と「J1での戦い方」、そして今回の柏戦が繋がってきます。

 

柏に対する戦術の目的は、自陣での守備やビルドアップ不備から、相手攻撃陣にボコられるリスク対策として、自ゴールからより遠い敵陣(の高い位置)で相手のビルドアップのスタートからぶち壊しに行き、そこから攻撃に転じ早い段階で得点しようというもの。

 

この戦術の目的は、J1のチームに対しても適用出来ます。

 

何故なら、そこで待っている大半の試合は格上か同等レベルとの戦いだからです。

 

昨シーズンのプレーオフ東京V対磐田との試合を見て愕然とした方も多かったと思います。

 

いくら戦術に長けていた東京Vでも、J1級の質に太刀打ち出来なかった。

 

大宮は、選手の質ではもう少し差が狭まると思います。それでも現在J1下位グループに、F・トーレスイニエスタを擁するチームがあるリーグです。

 

こちらが質的優位性を保つ試合の方が少ないでしょう。

 

それを踏まえると、柏戦の戦術は専用の単発ものではなく、シーズンとその先を見通した「狙いの1つ」なのではないか。

 

つまり、「破」の段階ではハイプレスとカウンターを構築する。

 

 

この考えに至った時、閉ざされたドアの向こうに新しい何かが待っているような気がしました。そう、睡眠です。

 

ようやく寝れる。深い眠りにつける。

 

さあ、あと少しやで。

 

J1基準でのチーム作りを設計するにあたって、柏戦での戦い方を常に頭に入れていたのであれば、プレビューコメントも納得いきます。

 

「特徴を潰しあう・・・」の前、「狙いとする戦いが整理出来ていて」の部分。

 

互いに狙いとする戦い(大宮:「守」までの段階+ハイプレス、柏:前線の化け物とショートカウンター、ポジショナルプレー)が整理出来ていて、それを潰し合う展開にはならない。

 

と考えれば、コメントと試合の整合性は高まります。

 

また、監督が選手に求める「アクション」、監督の理想である「閉じ込める」については、柏戦での戦術と多くの共通点があります(しかし成功したとは言っていない)。

 

更に、福岡戦のプレビューをご覧ください。

 

www.ardija.co.jp

 

最近は、ボールホルダーを追い越していく動きが少し減っていました。このシーズン当初から求めていたことを、あらためてトレーニングで取り組みました。全部が全部、縦に早い攻撃を仕掛ける必要はありませんが、そのチャンスを逃さないようにしなければいけません。

 

縦に早いとは、奪ってから素早く攻撃に出る事。また、その前の追い越す動きは、ポゼッション時もですが、カウンターでも必要のある動きです。

 


Guardiola's Bayern Munich high pressing

 

こちらはペップバイエルンのハイプレス動画です。なんか既視感がありますね。

 

以上の事を踏まえて、柏戦の戦術に対する俺の考察は以下の通りです。

 

  • 今回の戦術は柏だけではなく、J1までを見通した戦術的な狙いの1つである。
  • 大局的には守破離の守を終え、破の段階にある。
  • 破の段階はカウンターになるのではないか。
  • そして、この行きつく先は、自分たちからアクションするサッカーであり、監督の理想である「相手を閉じ込めること」である。

 

めちゃくちゃそれっぽく書いてますけど、これ俺の意見なだけですからね。そこ注意してな。

 

でも、この試合はかなり重要なポイントになると思うぜ。そういう試合から、こうやって読み取るのも面白いですよ。さぁ皆さんは、現在の大宮をどう捉えてますか。

 

5.まとめ -序破急-

少し視点を変える、或いは引いて見てみる、なんて事をすると全く違うように見える事があります。

 

ここが足りない、あれが足りないと提言することも大事ですが、一方ではチーム作りの観点や、戦術の前にどういう戦略なのかとか、どこに目標を置いてとか、どれくらいの期間でとか。

 

こういう観点を取り入れてみる事も、チームを知る、戦術を読み解くには必要なのかもしれませんね。

 

さて、大宮アルディージャのJ1昇格物語は、序破急でいう所の「破」の段階を迎えました。奇しくも守破離の「破」と被ります。

 

ここからが本当の勝負、自力が効いてくる時期になってきます。

 

16節から29節までの13試合は、今シーズンの行く末を左右するくらい、本当に重要です。

 

いうて、俺はあまり心配はしていません。

 

確かに、先日の柏戦は多くの課題が発生しました。そりゃ今までと違う戦い方ならしょうがないです。

 

でも、このチームはこれまで何度も課題を乗り越え、前に進んでいます。

 

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ。

 

この試合は、まさにそんな試合だったのではないでしょうか。

 

この試合が無駄にならないように。

 

この次の段階、急がQuestionのQにならないように、離で選手の気持ちが離れないように、しっかりと課題を修正し、勝ち点を積み上げて欲しいと思います。

 

次節も勝ちましょう。

 

以上

 

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大宮アルディージャ大好きな人たちの集い「大宮戦術談議会」という会を開いてます。上記がメンバーのブログです。戦術談議会と言っても結局楽しい飲み会です。大宮で語らいたい人。一人で見に来てて仲間が欲しい人。老若男問いません。興味あるかたはお声がけ下さい。